…などと供述しており

タナカのようなもの

今作のポケモンは「母性のゲーム」である

こんばんは、タナカルイです。この記事は4500字ちょいあります。ポケットモンスターサンムーン、イライラしてる時に勢いでポチったのがサンだったので素直にサンをやってます。ポケモンサンムーンは4つの島から成りまして、今4つめの序盤にさしかかったところなので、そろそろいろいろ書いていこうと思います。ただわたしゲームとか詳しくないんでいろいろアレだったら「おまえアレだぞ!」って言ってください。(Twitter: @Louis_Tanaca まで。)あと、ポケモンを1作もやってない人意味わかんない可能性がすげー高い。ある程度の注釈は入れていくつもりだけど。


書いていこうっつったって、ゲームシステムがあーだゲームバランスがこーだ前作との比較がどーだ、そういうのはもうわたしよりよっぽど詳しい人がよっぽど詳しく書いてるだろうと思うので、そういうのではない視点で書いていきます。ゆえに、ストーリー的ネタバレとかかなり含んでいくと思われます。ちなみに(重要かはわからないですが)前提事項として、わたくし生粋のポケモン生まれポケモン育ちデジモン好きはだいたい仲良くなれないでおなじみのタナカルイなんですけど、FFとDQならFFなんですけど、

【GB】
・青
GBC
・金
・銀
・クリスタル
GBA
・ルビー
・エメラルド
【DS】
・ダイヤ
・ホワイト(最初のジムリーダー前に挫折)

とやってきており、そこからだとHG/SSとB/W2の2作分ブランクがあるのかな。そんなかんじの前提で、この度ニンテンドー最新作ゲームフリークポケットモンスターサンをプレイしております。

では本題、本エントリのタイトルになってる予定のコレis「ポケットモンスターサンムーンは感情のゲームである」のはなしをしていきます。他のはなしもします。所感全般なのでたぶんめちゃめちゃ長くなる。

えーと、つまり、今までのポケモン、あるいは今や「レトロゲー」と呼ばれる我々が慣れ親しんできたものって、感情の描写がどうしても薄かったんですよね。それはグラフィックが追いつかないとか、主人公に感情移入させるために余計なこと喋らせんとことか、そんなん描写するメモリあったらもう一面作るわとか、そういういろいろがあったからだと思いますけど。でも、今作はもうこれでもかと渾身の感情のゲームをお造りになられましたね。渾身すぎて、もしかして今までのポケモンもこういう風に作りたかったのでは?えっ?だとすれば今までリリースしてたポケモンちょっともう全然アレじゃない?ダメじゃない?っていうくらい渾身。

具体的に何点か挙げると、

ポケモンが倒れるときのモーションがきちんとある(しかもスキップとかできない)

・バトルの際、相手ポケモンの真後ろに常に相手トレーナーが居て、技を出す直前に指示と思われるモーションがある

・バトルに勝つと、相手トレーナーのセリフとともに悲しげな表情が描写される

・「ポケリフレ」の導入により、手持ちのポケモンを下画面(タッチスクリーン)でナデナデしたり、状態異常の手当ができる。

・それに付随して親密度的なゲージがあり、親密度が高いとバトル中に「褒められたくて急所を狙った」とか「心配をかけまいとして自力で状態異常を治した」とか「掛け声で相手の攻撃を避けた」とかが発生。あと相手を倒したあと、ドヤ顔でちらっと振り向く。

・ストーリーパート(ムービーパート的なやつ)で、主要キャラの表情がきっちり変化する。

ここらへんですかね。すごくないですか?カートリッジでここまでやるの偉くないですか?自分の相手の野生のポケモンに対する感情移入、相手トレーナーに対する感情移入めっちゃさせてくる。

ついでにカートリッジ云々の話、つまりメモリ的な話をすると、わたしにとっての最後のポケモンは先述の通りダイヤなんですけど、ダイヤからのグラフィックの進歩が著しすぎてもう笑えるレベル。カメラも定点というか、ユーザーが動かすことこそできないんですけど、カメラアングルめちゃめちゃに変わるんすよ。寄ったり引いたり煽ったり見下ろしたり。なんやこれ!RPGか!!!って。そう、少なくともダイヤまで「作業ゲー」だったポケモンはもうなくて、これはRPGです。

んで一旦はなしをズラします。戻るかはわからんけど一旦って言ってズラしますけど、かつて少なくともダイヤまで「作業ゲー」だったじゃないですか。「耐えゲー」だったじゃないですか。転んでは起き転んでは起きぶっ倒されてはコンニャロっつってぶん殴りに戻るゲームだったじゃないですか。そういうの、もう無いです。

例えばこれポケモンやったことある人あるあるだと思いますけど、「今!?急じゃない!?今!?!!?」みたいなタイミングで「ライバル」が襲いかかってきたりするじゃないですか。いやいや手持ちポケモン結構イッてるって。HPもPPも状態異常も、なんなら瀕死もおるって。今?今なん?やめて?今のわたしに勝ってお前楽しい????はい負けたーーですよね負けますよねーーーウワーーまあまあ遠いポケセン飛ばされたわーーーっつって、もう一回そこのちょっと手前まで行って、このあとあいつが来るから、問答無用で来るからって道具使い倒して準備万端にしてはいほら来た知ってたかかってこいっつって勝てる、みたいなのあるあるだと思うんですけど。こういうの無い。そもそもライバルの性格が穏やか。そんなんじゃ東京ではカモにされるから、絶対歌舞伎町とか行くなよお前くらい穏やか。んで「タナカルイ〜バトルしよ〜その前に回復してあげる〜」っつって回復してくれんの。お前マジ歌舞伎町向いてない。ありがとうございます。終始そんな感じでとにかく「転ばせない意志」がすげー強い。のが今作のポケモンです。「七転び八起きで達成して得るものあるよね」マインド、isゼロ。「この道をまっすぐどうぞ、石ころはすべて取り払ってあのロードバイクとかにうってつけのちょっとベタつくフラットなタイプのアスファルトにしておきましたので、思う存分サイクリング楽しんでください」みたいな母性がすごい。

んでこれ、改悪って言おうと思ったら言えちゃうんだよね。こういうの求めてないユーザーたぶん結構な数いる。転ばせろ!!みたいな。どうしたの、甲子園出たいの?みたいなユーザーめっちゃいると思う。んでそういう人たちは御三家チョイス段階でリセマラしてて楽しそうだから置いとくけど。つまり何が言いたいかっていうと、ついに「ポケットモンスター」はユーザーの選別に取り掛かったのかなって思ったんですよね。「ポケットモンスターの本来の楽しみ方はこうなんだよ」ってそういうのをすごい感じるんですよね。取り払われた石たちの具体例を挙げると、

・要所要所で勝手に回復してくれる上、ポケセンの密度が高い。更にポケセンじゃない回復ポイントも多い

・「ひでんマシン」の存在を消し去り、「ひでんマシンを考慮したパーティ編成」をしなくてよくなった。あるいは「ひでんマシン要員」が要らなくなったので、思う存分好きなポケモンで固めたパーティが組めるようになった

・一回でも戦ったことがあるポケモンが相手だと、自分のポケモンの技選択画面で「効果なし」「効果あり」「いまひとつ」「効果抜群」の表示が出る

・「学習装置」が、ユーザーが所持してるだけで全ての手持ちポケモンに適応される

・レベルアップに必要な経験値が低め

・「ここでしか出ないポケモン」がレアなポケモンのみ。基本的なポケモンはどこに行ってもおる

ここらへんですかね。ちょっと親切すぎない?っていう印象です。手間暇とか記憶スタックとかがもうほんとに要らない仕様。「気力ゲー」でも「記憶ゲー」でもなくなったわけで、ポケットモンスターサンムーンはじゃあ何ゲーなのって、もう「楽しむためのゲーム」だし、そもそも従来のポケモンありきじゃないんですよ。過去作の互換性がないのも含めて。例えば、ポケモンといえばジム戦とバッヂでしょ、これすらない(代替システムはあるけど)。もはや「ポケモンが出てくるナンバリングされないタイプのゲーム」と言ってもいいかもしれない。これは、「楽しむためのゲーム」でしかない。過去作ファンへのサービスもしっかりしてるけどね。そしてその話もこれからします。

このゲーム、わたしの為にあるのでは?って思った要因の一つが「金銀のポケモンめっちゃ出てくる」ところ。これすげー斬新。RGBじゃなくて金銀ってところが斬新。わたし世代だと金銀からポケモン入った人結構多いと思うんだけど、金銀のポケモンてその後あんまり出てこなかったんですよね。RGBのは結構出てきてたけど。ゆえに「ウワーー!懐かしい!!そう!!レディバ!お前はレディバ!!知ってるぞ!!!久しぶり!!!」みたいなテンションの上がり方する。名前思い出せないけど顔も分かるしあれやろ5年2組のお前やろみたいなあの感じ。が、すごく楽しい。んでレディバは違うんだけど、例えば「ガラガラ」、あれ従来の見た目とも違うんだけどなんとタイプも違うんですよ。ガラガラだよ?岩だったか地面だったか忘れたけどそのへんやろ?って思ってたら、炎とゴーストなの。エーー!!!!!!そういうのがたくさん用意されてて、従来のポケモンのこと考えてたらほんとにダメなようにできてて、つまりサンムーンとして楽しんでよねっていうツンデレがすごくかわいい。

話がしっちゃかめっちゃかになってるって?わかってる。わかってるけど止められない!もうちょっと早めに1エントリ書いとけばこんなことには!!ウワー!!!次の話します!!!!

今作でもう一点注目すべきなのは、「ちゃんと2016年のポケモンだ」って思わされるところ。例えば、

・最初に主人公選ぶときに、髪色、肌の色まで選べる(人種への配慮)。更に「美容室」「ブティック」があり、髪型・髪色・服装・カラコンまで選べてアバターとしてきちんと作れるようになっている。ついでにパスポート的なものの写真を自分で撮り直せて、アングルやズームも調整できる

・今までの「ロケット団」的ないわゆる「悪の組織」が今回もいるけど、基本的に「強者により居場所のなくなった人たち」の集まりだという描写があり、「絶対悪」が存在しない

・「悪の組織」の対比として慈善事業的な組織があるんだけど、それも後から覆り、「絶対善」ではないことが判明する

・「毒親」と「その子供」がいて、子供が毒親から逃げ出したり、きちんと決別した暁には娘が自分の意志で身なりを変える描写がある(毒親の子供への強いメッセージ性を感じる)

・めっちゃ細かいことだが、ゴミ箱からアイテムが出ることがない。(教育上よくないからか…?)

・新システム「ポケモンリゾート」、パソコンに預けているポケモンが過ごす島というものがある(閉じ込めとくの可哀相だもんね)

・悪の組織の人たちの動きがラッパー(2016っぽさランキング1位)

などなど。

他にもたくさん書きたいことあったと思うけどもうこれ以上散らかすとお母さんに怒られるし、読者各位も疲れちゃうと思うし、わたしも疲れちゃったのでここら辺でおわり!どんどん勢いがなくなったけどおわり!推敲もしない!!アディオス!!みんなポケモンやろーぜ!!!以上です!!!!